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スイスフランショックで思い出すドル/香港ドルの取引

   

1月の15~16日にかけては、スイスフランがドエライことになっていましたね。

コレがスイスフラン買い/円売りのチャート
chfjpn

>>Yahoo!ファイナンスより

うん、なんていうか、完全に地震とかの天変地異が起きたみたいになってます(むしろ天災でもここまで相場は動かないでしょう)。

私も昔は積極的にFX取引していたので、この凄まじさは実感できます。
と同時に、昔ドル/香港ドルなんていう取引をしていたなぁ、という思い出話です。

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スイスフラン急騰の原因

ドル/香港ドルの話にいく前に、今回のスイスフラン急騰の原因を解説しておきます。
超ざっくりと解説するために、日本円に置き換えてみます(数字はかなり適当です)。

  1. 円高は困るから、「1ドル75円以下には絶対させない!日銀が無制限で介入しまくる!」って日銀総裁が公言。
  2. 世界の投資家「そんなら1ドル75円近くになったら『ドル買い/円売り』ポジションもっときゃ絶対安全ジャン。ドル/円のポジション買って持ち続けとこ(そのうち円安なるっしょ♪)
  3. 日銀「3日前までそう言ってたけど、やっぱやめるわ。円高の制限とか撤廃しますー」
  4. 投資家「ふえぇぇ?!そしたら1ドル75円どころか60円とか50円もあり得るってこと?ヤバイヤバイ!さっさとドル/円のポジション解消しないとー!」
    別の投資家「そんなら今ドル売り円買いポジション取れば、さらに円高になる可能性高いんだから、もっと円買いしよ!もっと円高にな~れ♪」
  5. 結果、ドル円暴落=超円高へ。

こんな感じですね。
スイスの中央銀行(日銀みたいなところ)が無制限介入をやめたのは、近々ユーロも量的緩和をする見込みが高くなってきたからとか言われてるようですが、さすがに数日前までの政策をあっさり覆すとは、予想できた人は少なかったでしょう。

FXでレバレッジかけて取引してた人は、大儲けの人もいれば大損の人も大勢いるようです。

香港ドルは米ドルのペッグ通貨で安全な取引に思えてた

とまぁ、スイスフランについては上記のような顛末だったわけですが、通貨ってそのときの政府の政策が反映されるため、結構人為的に価値が変わるものなんですよね。

実際日本でも、アベノミクスで日銀による異次元緩和による影響で、ここ数年はかなり円安に振れています。
その前は、アメリカの量的緩和(QE)でドル安でしたからね(そのとき日本は1ドル70円台の円高)。

そのため、通貨によっては、出来るだけその価値を一定に保つべく、ドルやユーロといった基軸通貨に為替水準をペッグ(連動)している通貨があります。

その1つが香港ドルです。

香港はその歴史的経緯から、中国返還後も独自の通貨である香港ドルを使用していますが、為替レートは米ドルにペッグしているため、一定の範囲内でしか変動しません
日本円で言えば、1ドル100円から110円の間までしか変動しないようなものです。

しかも、為替変動は少なくても金利差は発生するため、ドル買い/香港ドル売りのポジションを持ってると、為替リスクをほとんど受けずに米ドルの高金利の恩恵を受けることが出来てたわけです。

ペッグ幅の変更であえなくポジション解消に

「こりゃーおいしいわい。ノーリスク投資じゃ~」とか思ってたんですよ、当時は。
大体毎月数千円のスワップポイントを得ていたように思います。

ところが、ペッグ幅っていうのも中央銀行の政策で変わってしまうもんで、ある日ペッグ幅が変更されて、以前よりもドル安/香港ドル高なレベルでペッグするようになっちゃいました。

当然、以前から持ち続けたポジションは含み損に。
もちろんそのまま持ち続けてもいいんですが、そもそもペッグ制だからいつかレートが戻るっていうのも期待しづらいし、スワップも含み損を埋めるほどになるのは何年も先。

しかもその間にまたペッグ幅が変更されたら・・・と、どうにもこのまま持ち続けてもいいことなさそうだったんで、結局損切りしました。

投資は余裕資金で、ほったらかすならレバレッジは控えめに。

せっかくの機会なので、今ドル/香港ドルのレートってどうなってるんかな?と思ってチャートを調べてみると、ちょうど私が損切ってから数年後にレートが戻り、また現在では損きりした当時のレートと同じくらいになっていますね。

usdhkd2

>>AETリアルタイムチャートより
※この画像見ると結構為替変動しているように見えますが、普通のドル・ユーロ・円みたいな変動相場制の通貨に比べると、変動幅は全然少ないんですよ。

もうちょっと持ってれば・・・って思うこともありますが、どうせ自分のことです。
そのときは「ふうやれやれ、レートが戻った。これでまたノーリスク投資復活だ~」と決済せずに持ち続け、また今現在含み損状態だったはずです(笑

スイスフランショックもそうですが、結局のところ、為替取引はレバレッジが全て。
急激な変動でも許容できる範囲に抑えておかないと、ある日天国から地獄へ・・・どころか、天国を見ないままに地獄に突き落とされてしまいますよ。

 - 金融資産運用

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